【澤田理絵の３文日記】

思わずふふっと頬が緩むコラムを毎月お届けします。

「夏」  　

　こんにちは。
まだ6月中旬ですが、すでに猛暑日もちらほらあり、今年の夏はまたまた熱いのかしらと心配しています。皆様、体調を崩していませんか？以前の私は、夏が大好きでした。冬は寒くてすべてのやる気がそぎとられるし、着るものもかさばる。一方で、夏は装いも軽やかに、ぎらぎらの太陽のもと、足取りも弾んだものです。ところが、昨今の暑さは尋常ではありません。朝、天気予報を見ていると、今日は命の危険が伴う暑さですという言葉をを耳にすることも増えたのと比例するかのように、私は夏が苦手になりました。暑いのはもちろん、日焼けも気になるところなのですが、夏に何より気を配るのはパートナー（盲導犬）の暑さ対策です。
　パートナーたちは通常裸足で、地面から50センチくらいの高さに顔があります。

そう、ベビーカーの赤ちゃんくらいの高さですね。以前は、暑い時間の外出を避けたりする工夫をしていましたが、夜になっても地面に熱が残る最近では、外出にとても神経を使います。肉球のやけどを防ぐために靴を履かせ、ひんやり素材の服を着せ、保冷剤入りのバンダナを首に巻き、ハンディーファンの風を向けながら、私と一緒に日傘に入って歩きます。まさに重装備です。そんな過酷な状況下にあっても、社会生活をする以上は外出は必須です。そんな私の生活を支えてくれるパートナーには日々感謝しています。
　以前にも書きましたが、これからは1年のうちコンサートが少ない時期ですので、秋のシーズンに向け、体力もレパートリも貯める時期です。ずっとお預けしているあの曲や憧れのオペラなどなど、基礎力を高める練習なんかも夏に引きこもって取り組もうと思っています。
　モーニングコンサートが3か月に1度の開催になり、以前よりゆっくり準備ができると思っていたら、3か月はあっという間！今回は、マリンバとの共演です。soloでは人生初体験なので、とても楽しみにしています。ぜひ聞きにいらしてください。
　いろいろ書きたいことがありましたが、私の愚痴と近況報告になってしまいました。お付き合いくださりありがとうございました。暑く語った暑い夏はもう目の前です。熱中症対策をしっかりして、元気に夏をお過ごしください。それではまたお会いしましょう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ソプラノ歌手　澤田理絵